小さくする・軽くする・薄くする基板設計

 

ボードテクノロジー 設計実績


 このHPを御覧頂いている皆様の中には、「どんな基板を普段設計しているのだろう?」
 「大丈夫かな?」等不安に思う方がいらっしゃると思います。
 そこでこのページでは普段どの様な基板を設計してるかを色々な切り口で紹介したいと思います。
 

その1 どんな製品が多いの?

ボードテクノロジーで設計している基板が使われるのは 以下の様な製品です。

● プラズマテレビ、液晶テレビ
● ノートPC用薄型DVDドライブ、薄型ブルーレイドライブ
● カーナビ
● デジタルビデオカメラ(ムービーカメラまたはハンディカムと呼ばれている製品)
● スマートフォンの様な通信回路とCPU、メモリ、等回路が混在する製品
● ロボットの様にサーボ回路とCPU等が混在する製品
● 2G〜20Gの高周波を扱う製品
● S-ATA、USB2.0規格などの高速インターフェースのあるボード


その2 
  いつも設計している基板の分類と基板の特徴
上記の製品で想像がつく様に、弊社では業務用、民生用問わず製品となった際、数台作成して終わりでなく、数を作る基板(=量産する基板)が多いです。

 量産する基板:試作のみの基板 = 8:2くらいの比率になります。

また、上記量産する基板の中での民生用対業務用の比率は

 民生用:業務用 = 6:4 くらいの比率になります。

さらに弊社で設計する基板の特徴は、以下の様な点です。

1)基板の価格が非常に重要
 →基板サイズは板取りに、更には基板の原価に影響し
  また層数も基板価格に直結しますので、より小さく
  より少ない層数になるのは必然です。

  その結果、いつも部品も配線も超高密度状態です。

  指定サイズに入らない時はアノ手・コノ手・最後には奥の手まで出して
  指定サイズに入れます。
  ・・・と言っても、上記の様に工場で量産しますので
  その規格は当然守った上での話しです。

  たぶん、皆さんが通常考える基板層数より2層少ない層数が弊社の標準です。

2)製品のデザインによる制約がとても大きい
 →ですので基板には、高さ制限、配置禁止だらけです。
  また製品を薄型化・軽量化する為に基板でも軽量化・薄型化対策
  を実施します。
  また、筐体の空間に合わせて基板の形が決められるので
  基板は四角とは限りません。

3)工場で量産する為、生産性も重要。
 →生産性は製品原価に直結しますし、1台・10台では問題にならない事
  が1000台、10000台では大問題になります。
  工場の実装設計基準は絶対です。

  世の中に「難しい基板」と言うのは色々あると思いますが、その中の一つが
  月産XX台で量産する基板だと思います。
 本当に、少しのミスが大変な事になります。

その3 層数・基板サイズ

弊社で設計している基板の大きい物は450mmX300mm
小さい物では20mmX20mm程度でしょうか。
基板サイズはいろいろです。

層数もいろいろです。
・片面(紙フェノール)・・・片面基板も設計しています!
・両面(FR−4 と 紙フェノール・銀スルー基板も!)
・4層(FR-4)
・6層(FR-4)
・8層(FR-4) 
・10層(FR-4)
・14層(FR-4)

片面〜6層で全体の60%を占めます。
8層〜14層が残り40%になります。
特徴的なのは、片面と両面銀スルーの設計もしていることでしょうか。
やはり基板の原価を比較すると、紙フェノールは安いですから、民生用ではまだまだ使用されます。

紙フェノール・銀スルー基板というとそんなにたいそうな回路は無いだろうと皆さん思われるかもしれませんが、そんな事はありません。

内容は言えませんが”ガッツリ”と回路が乗っています。
 
もちろん多層の基板では、貫通ビアだけでなくビルドアップ
(1−4−1、2−4−2等)の基板も普通に設計しています。


その4 配線仕様
今では、差動配線(LVDS)、等長、トポロジー指定、GNDガード、リターンパスの確保等はもう当たり前ですね。
DDR2・DDR3ももちろんあります。

その5 で、どんな事できるの? どんなノウハウがあるの?

皆さんが一番関心のある、そして聞きたい事が「どんなことができるの?」という事だと思います。

模範解答としては「うちはどんな基板設計でもできます!」って言う回答だと思いますが、正直に言うとそうではありません。

ぶっちゃけた話、確かにやれば何でもできますが、得意な事とそうでない事はあります。 (多分それは他の基板設計メーカーもだと思いますが)
当然得意な事はうまくできますし、あまり得意でないことはそれなりの結果です。

後はそれぞれの御会社のポリシー?の問題になると思うのですが
弊社では「お客様にBestな設計を提供する。」ことが大切と考えておりますので、得意な事をできる事として皆様にアピールしたいと思います。

1 分野的には以下様な基板は得意としています
 ・HDMI アナログ デジタルチューナなどの入力を有する
   映像音声処理系の基板
 ・高周波(2G〜20G)を扱う基板
 ・高周波回路とCPUなどが混在するスマートフォンの様な製品の基板
 ・SATAなどの高速インターフェースがある各種基板

2 小さくする・薄くする・軽くする基板設計も得意です。
  EMCを考慮しながら、小型化することも可能です。
  これについて詳しい事は
  「小さくする・薄くする・軽くする」基板設計のページを御覧ください

3 更に、ノイズを出にくくするパターン設計もです。
  これも弊社が得意とする所です。
  それ専用のツールとして図研のEMCアドバイザーを使用しています。

ノイズ対策というと
「6層以上の基板でする」というイメージをお持ちの方が多いのですが
そんな事はありません。

完全な対策はできませんが、2層、4層基板でも対策はできます。
やらないよりは効果が期待できます。
(くどいですが、完全な対策は2層4層では難しいです。)


4 ボードテクノロジーではこんなノウハウがあります。







SATAなどの高速シリアルインターフェースやLVDS等でインピーダンス 整合し、きちんと信号を伝送する為の部品配置・配線のノウハウ。

ムービーやスマートフォンなどでEMCを考慮しつつ小型化・薄型化するノウハウ。

1Gを超える高周波を扱う基板の配置・配線・GNEのベタ・GNDビアに関するノウハウ。
またそれら高周波の回路とCPUなどの回路が混在した基板を設計するノウハウ


その6 設計に使うCAD
弊社では基板設計に 図研の PWS と BoardDesignerを使用しています。


以上長くなりましたが、ボードテクノロジーの「日常」を紹介させて頂きました。
何かご質問のある方はご遠慮なく、問い合わせフォームよりお問い合わせください。

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